No. 2204
「名づけられた葉」
from: 132歳の若者
2011-10-07 16:26

ポプラの木には
ポプラの葉
何千何万芽をふいて
緑の小さな手をひろげ
いっしんにひらひらさせても
ひとつひとつのてのひらに
載せられる名はみな同じ

わたしも
いちまいの葉にすぎないけれど
あつい血の樹液をもつ
にんげんの歴史の幹から
分かれた小枝に
不安げにしがみついた
おさない葉っぱにすぎないけれど
わたしは呼ばれる
わたしだけの名で 朝に夕に

だからわたし
考えなければならない
誰のまねでもない
葉脈の走らせ方を
刻みのいれ方を
せいいっぱい緑をかがやかせて
うつくしく散る法を
名づけられた葉なのだから
考えなければならない
どんなに風がつよくとも



youtube から 音は聞いてください。

  http:// www.youtube.com/ watch?v=Exr6d6tQh1s&feature=related




  若者から捧げます。